「結婚が得意な人」と「結婚生活が得意な人」は全く違う生き物である

日々、仙台の相談所で多くの方の婚活に伴走していると、ある一つの残酷で、しかし希望のある真実に気がつきます。

それは、「結婚に辿り着くのが得意な人」と、「長く続く結婚生活が得意な人」は、全く別の才能を持っているということです。
「なかなかお見合いが組めない」「交際が続かない」と自信を失っているあなたは、もしかしたら前者のゲームが苦手なだけで、後者の才能に溢れているのかもしれません。

1. 「結婚が得意な人」の正体(スプリント型の才能)

婚活市場において「結婚が得意な人」とは、いわば短期決戦(スプリント)の勝者です。

  • 特徴: 第一印象の作り方や自己PRが上手く、自分の市場価値を熟知している。
  • 本能と心理: 人間の脳は、初対面の相手をわずか数秒で「アリかナシか」判断します。狩猟採集時代からの本能として、若さ、見た目、経済力など「生存能力」を直感的にアピールできる人は、相手の脳内にドーパミンを分泌させ、一瞬で惹きつける力を持っています。

このタイプの人は、マッチングアプリや結婚相談所の検索システムにおいて、圧倒的な強さを誇ります。

2. 「結婚生活が得意な人」の正体(マラソン型の才能)

一方で、アピールは少し不器用でも、結婚後に本領を発揮するマラソン型の人がいます。

  • 特徴: 共感力が高く、感情が安定している。相手の欠点を受け入れ、日常の面倒なタスクをコツコツとこなせる。
  • 本能と心理: 恋愛初期のドキドキ(ドーパミン)は、脳科学的に最長でも3年程度しか続かないと言われています。何十年も続く結婚生活を支えるのは、安心感や愛着を生む「オキシトシン(愛情ホルモン)」です。刺激的な魅力よりも、一緒にいて疲れない穏やかさこそが、長期的な関係の維持には不可欠なのです。

3. データが示す「婚活の最大のバグ」

実はこの自論は客観的なデータでも明確に裏付けられています。

内閣府や各種婚活サービスの調査において、男女ともに「結婚相手に求める条件」の圧倒的第1位は「価値観が合うこと」、次いで「優しさ・穏やかさ」などの内面です。年収や容姿は、実はその後塵を拝しています。 しかし、いざ婚活のシステムを開くと、誰もがまず「年齢」「年収」「身長」というわかりやすいスペックで検索をかけて弾いてしまいます。

ここに婚活の最大のバグがあります。 「結婚生活で一番大切だとわかっている要素(内面)」を、「結婚するための検索画面」では測ることができないのです。

4. 本当の幸せを手にするために

器用に自分を見せられず、婚活で苦戦している方は、どうか絶望しないでください。あなたのその「自己PRの不器用さ」は、見栄を張らない誠実さの裏返しであり、結婚生活という現実においては最強の武器になります。

そして、今お相手を探している方は、プロフィールの華やかさだけでなく、「この人と一緒に、現実のめんどくさいことを積み重ねていけるか」という視点を持ってみてください。 凄そうに見えている人でも、人の能力にそこまで極端な差なんてありません。日常の地道な日々を一緒に笑い合えるお相手こそが、あなたにとっての正解です。

私たちが目指しているのは、ただ単に「結婚させること」ではありません。すべての人に、人生の最後まで伴走できる最高のパートナーを見つけてほしいと心から願っています。 焦らず、あなたの持つ「結婚生活の才能」を見抜いてくれる人を一緒に探していきましょう。

結婚相談所ヨル 住田北郎